★レイジー・スモーキーに渋く翳ったビタースウィート風味の吟醸トロンボーン♪ RYAN KEBERLE + CATHARSIS / MUSIC IS EMOTION
- 2013.03.20 Wednesday
- 18:37
●RYAN KEBERLE + CATHARSIS / MUSIC IS EMOTION
10数年来NYシーンで活動し、マリア・シュナイダー・オーケストラやウィントン・マルサリスのグループなど、数々の一流バンドで腕を揮ってきたトロンボーンの逸材:Ryan Keberle(ワシントン州Spokane生まれ)の、第3作=レギュラーで率いているトランペット入りのピアノレス・カルテット:Catharsisによる一編。2曲にサックスが客演。ソフトな温もり感とシャープなキレが渾然一体化した2ブラス・アンサンブルもおいしく際立ちながら、ウォーム&スモーキーな風合いを呈したトロンボーンの、渋〜い陰影味と旨口のファンキー・ソウルを絶妙に融け合わせた、おぼろに唸り鳴くようなビタースウィートなメロディック・プレイが、スッキリとサバけた、それでいて含蓄深い魅力を軽やかに放った好投内容。硬派で凛々しくも歌心溢れる、全き正攻法の現代ハード・バップ快演が落ち着いた調子で小気味よく紡がれてゆき、2管のアンサンブル・ワークには多種多様な趣向が凝らされて中々カラフル&フレッシュに楽しませてくれつつ、ソロ・パートではちょっとけだるくシブい、くすんだようなレイジー・グルーヴィーな燻し銀的盛り上がりをじっくり満喫させてくれる。Keberleの、力は八分目で一音一音を端正に吹き鳴らしながら、流麗滑脱な吟醸的フレーズをスラスラと軽妙に綴り上げて見せるその、柔和で温か、かつ、デカダンに曇り翳った独特のダーク・ソウルフルな語り口が、サビの利いた小粋で何とも味わい深い魅力をどこかしら飄々と湛えており、一方ロドリゲス(tp)の、抑制を利かせつつ背筋はピンと伸びたストレートアヘッドなハード・バッパーぶりも、好対照に凛然げな個性を浮かび上がらせてナイス。
1. Big Kick Blues
2. Need Some Time
3. Carbon Neutral
4. Nowhere To Go, Nothing To See
5. Julia
6. Blues In Orbit
7. Key Adjustment
8. The Show Must Go On
9. Djohariah
10. Blueport
Ryan Keberle(tb)
Mike Rodriguez(tp)
Jorge Roeder(b)
Eric Doob(ds)
Scott Robinson(sax on 6,10)
2012年7月NYブルックリンのSystems Two Recording Studio録音
レーベル:Alternate Side
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●RYAN KEBERLE / RYAN KEBERLE DOUBLE QUARTET
- TROMBONE
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